2025
06.26
地方の魅力を増やしたい

教育の再生が地域の未来をひらく
地方の人口を増やすにはどうしたらいいでしょうか。もちろん仕事は必要です。それだけではありません。欠かせないのが魅力です。たとえば安心して子どもさんを産み育てる魅力的な環境です。教育も大切です。せっかく移住してきた家族が、子どもさんの教育環境を求めて都会に戻るという現象も起きています。一つ一つ、知恵を使って実行しなければなりません。
県議時代、こんなことも夢想していました。郡部の県立高校、例を挙げると高知県立室戸高校から国立大の医学部に進む生徒を輩出したい、と。これにはお手本があります。島根県の隠岐諸島にある県立隠岐島前高校です。私は現地に足を運び、海士町が「人づくりプロデューサー」として雇用した東京出身の岩本悠さんに話を聞きました。岩本さんは隠岐島前高校の魅力化に取り組み、「島留学」や進学実績をアップさせることで同校を再生させました。隠岐でできたのであれば高知でも徳島でもやってやれないことはないし、実現したら一石五鳥になると考えています。郡部の県立高校から普通に国立大医学部に進学できるようになれば、生徒が増えます。地元の誇りになります。空き家も使えます。滞在人口も増えます。必然的に落ちるお金が増えます。地域医療の未来にも光が当たります。やる気になれば可能性はあるし、実現すれば地域が活気づくのです。
県立高校の再編というと、普通は統合や廃校の議論しかありません。これからは逆を考える時代です。可能性はまだまだあると思います。
Essays & Commentary