
地方創生を動かすのは、現場と仲間の力
選挙戦もいよいよ最終盤を迎えています。最新の情勢調査では、全国的に自民党候補が後退傾向にある中、接戦に持ち込んでいるわずか三つの選挙区のひとつが、ここ徳島・高知です。多くの方々の支えに、心から感謝しています。
昨日は黒潮町、四万十市、土佐清水市、宿毛市を回りました。中でも、最も厳しい戦いとなっている土佐清水市では、多くの皆さんがオレンジの布を手に集まってくださり、思わず涙がこぼれそうになりました。四万十市には、小林鷹之衆議院議員が徳島に続き再び応援に駆けつけ、「これからの日本のために大石宗が必要なんです」と、熱のこもった応援演説をいただきました。
確かに、自民党への信頼が大きく損なわれているのは事実です。しかし、小林議員や地元の尾﨑正直代議士をはじめ、若手や中堅の中には、高い志と実力を備えた同志たちがいます。こうした状況だからこそ、志を共有する仲間とともに、党を中から変えていく絶好の機会でもあると、私は考えています。党のためではなく、日本のために。その思いで、私は徳島・高知のために、そして日本の未来のために働かせていただきたいと切に願っています。
昨日の宿毛市での個人演説会には、中平富宏市長をはじめ、多くの市町村長の皆様が駆けつけてくださいました。それぞれの地域の顔を見ながら、課題と可能性の両方に思いを巡らせました。地方区選出の参議院議員にとって最大の使命は、「地方の声を代弁すること」。6年間、2190日という長い任期の中で、現場に根ざし、具体的な課題に取り組み、未来を見据えた仕事を進めていく責任があります。
「地方創生」と言葉で言うのは簡単ですが、実際にやるべきことは多岐にわたります。省庁や企業の移転促進、農林水産業の基盤強化、移住やUIターンの推進、県立高校への都市部からの生徒受け入れ、防災対策、地域医療の整備など、数え上げればきりがありません。だからこそ私は、58市町村それぞれに向けたメッセージをYouTubeで発信することにこだわってきました。「わかりにくい」「効率が悪い」と言われても、実務を進めるには現場主義が欠かせないと信じているからです。
争点として「減税か否か」といったテーマが注目されがちですが、では本当にそれだけで2190日間の仕事を評価できるのでしょうか。私は、地方議員時代から大学と企業の連携、スポーツコミッションの立ち上げ、国際交流など、地道な現場の仕事を数えきれないほど積み重ねてきました。制度を作り上げる時、そしてそれを現場に届ける時、必要なのは「仲間」です。どんなに私が頑張っても、一人では限界があります。地方区の参議院議員として、まず最初に力を合わせるべき相手は市町村、そして県です。昨日、これだけ多くの市町村長の皆様が演説会に足を運んでくださったのは、県議会時代からともに汗をかいてきた仲間だからです。ありがたく、そして心からうれしく感じました。
6年間という長い任期の中で、私は徳島県と高知県、両方の県民の皆様の声と思いを背負って、共通する課題である人口減少をはじめ、現場で向き合うべき多くの課題に全力で取り組みたいと考えています。そしてそれは、私の言葉や意志だけではなく、これまで20年にわたってともに汗を流してきた仲間や、実際に一緒に仕事をしてきた人たちの存在が何よりの証だと信じています。
大好きな高知県、そして人生の新たなふるさととなった徳島県。このふたつの地に生きる仲間たちを信じて、私は最後まで走り抜きます。
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